2024
04.13
今さらYouTubeというレッドオーシャンに飛び込むべきか?

今さらYouTubeというレッドオーシャンに飛び込むべきか?

CONTENT MARKETING

チャンネル過多、再生数伸び悩み、広告収入激減。ここ数年のYouTube界隈はネガティブな話題が先行しています。それでもYouTubeをやりたいと思っている人は多いはずです。夢があるのかないのかよくわからないこの状況でYouTubeというレッドオーシャンに飛び込むべきなのでしょうか?

分母が巨大化しても上位のパーセンテージは変わらない

数字のインパクトは大きく値が大きいほど「うっ!」とひるんでしまいます。当たりが5本に1本なら期待しますが、10万分の1だと勝ち目がないですよね。

と、なにかに挑むときは分母を見て決めることが多いと思います。

2024年の東京マラソンにはフルマラソンだけでも36,697人が出場しました。国際大会かつパリ五輪のセレクションも兼ねているため国内のトップランナー、優勝候補のケニア勢やエチオピア勢もその中に含まれています。ただコースを埋めているのは一般参加の市民ランナーがほとんどで、自称健康な人であれば誰でもエントリーできる大会です。

公式結果が伝えている完走率は96.6%とランナーのみなさんは頑張っていたと思います。

で、マラソン大会の魅力はそれぞれの目標に向かって参加できることです。

記念に参加してみる、歩かないように頑張る、自己ベストを更新したい、4時間切りを目指す、3時間切りを達成したい、上位に食い込みたい、絶対に優勝してやる。

その分、レベル幅は大きく上位陣のエリートランナーと一般市民ランナーでは同じ大会に参加していながらウサギとカメ、F1と軽トラ、MotoGPと三輪車くらいのスピード差があります。

仮に出場者数が10万人だろうと100万人だろうと裾野が広がっていくだけで、上位争いにはほとんど影響しないのが誰でも参加できる大会の特徴です。

飛び込めないのは人気動画ばかり見ているから

YouTubeが競合だらけのレッドオーシャンなのは間違いありません。誰もが知っている超人気YouTuberから今日はじめたばかりの人たちも含めて毎日たくさんの動画がアップされています。

それと比較するわけではありませんが、日本全国のコンビニの数は約5万6千軒、歯科医院の数は約6万8千軒、美容室はなんと約26万軒もあります。

にもかかわらず、コンビニのオーナーになりたい、歯科クリニックを開業したい、美容師として独立したいという人はあとを絶ちません。

ついでにラーメン屋さんは全国に2万軒以上。だからといって「えーそんなに多いなら無理じゃん」とラーメンドリームを諦めたりするでしょうか。むしろ軒数の多さはニーズとチャンスの証ということで前向きに飛び込めそうです。

YouTuberになりたいという人も普段は視聴者の一人として動画を見ていると思います。登録済みのチャンネルも含めてタイムラインに上がってくるのは再生回数の多い人気動画ばかりだと思います。

「やっぱ才能がないと無理なのかな」

と、深いため息をつきそうなときは目の前にある情報と実際のデータの区別した方がいいでしょう。

渋谷の街を歩いていて「若者だらけじゃん」と思っても、日本が超高齢化社会で4人に1人が老人であるという事実は変わりません。

みんなに好かれようとしなければ人気獲得につながる

YouTubeが動画共有プラットフォームとして成熟していること誰の目にも明らかです。畑でいえば土壌は仕上がっており、たくさんの人たちによっていろんな種が蒔かれ、もうこれ以上いらないというほどパンパンに作物が育っている状況です。

アカウントさえ持っていれば誰でもチャンネルを開設できますし、1本でも動画をアップすればYouTuberの仲間入りです。が、認知されるようになるためにはひとつ覚悟しなければなりません。

続けることです。

好きなこと、得意なこと、やってみたいこと。料理でも音楽でもスポーツでも。お弁当でもピアノでもゴルフでも。なんでもいいのですがとにかく続けることが必要条件です。たとえ超ニッチなレアジャンルを見つけたとしても継続できなければ意味がありません。ブルーオーシャンでもレッドオーシャンでも泳ぎ続けなければ溺れてしまいます。

いつまで続ければいいのか?

筋トレなら2ヵ月くらいで効果が実感できますよね。でもそうならないのがYouTubeの難しいところです。ということで2年間、頑張りましょう。

サムネイル、タイトル、テロップ、BGM、画質、音質、動画の尺、公開のタイミングなど作業レベルの課題は人気チャンネルの動画をマネすれば解決できるはずです。迷宮の入口はそれらをやり尽くしたあとに現れます。

なにが正解なのかよくわからない。

再生回数を上げるとか登録者数を増やすとかが思考の中心になると急激に難しくなります。

と同時にヘンな方向に行ってしまいます。

もっといい部分があるのに出し切れていないとか、期待されているのにプライドが邪魔をしてしまうとか、トレンドばかり追っていて個性が死んでいるとか。

クラスのみんなに気に入られようとして自分を見失うパターンに似ています。

ただこれも大事な通過点で、企画面でいきなり正解を出そうとするのがそもそも無理な話です。YouTubeに関してはド新人であることを忘れてはいけません。右往左往の迷走期間を経て「そういうことか!」と人気獲得の糸口を見つけられるまでやり続けるしかないと思います。

しいて言えばあまり悩まず動画を出し続けることでしょうか。バットを振らなければボールに当たることもありません。