02.26
まだ誰も知らない「会社の強み」を発掘する方法
コンテンツマーケティングの第一歩は自社の強みを理解することです。ただ残念ながら「ウチの強みってなんだべ?」と天井を見つめはじめる社長さんは少なくありません。たとえ強みを理解していても、外にアピールするほど詰め切れていなかったりするものです。広告を出すとかコンテンツをつくるとかちょうどいいタイミングでまだ誰も知らない「会社の強み」を発掘してみませんか?
活躍したければ短所を無視して長所を伸ばそう
子どもも大人も短所を改善するより長所を伸ばした方が楽しく生きていけそうですよね。短所はどんなに頑張っても短所のままです。頑張れば少しはマシになるかもしれませんが、100年努力したところで短所が長所に変わることはありません。
逆に長所は伸ばせば伸ばすほど強力な武器になりますし、そんなに頑張らなくても長所として持ち続けられます。能ある鷹は爪を隠すという美学もありますが、ひけらかすのと活用するのでは意味が異なるため、真に受けて隠し続けていると永遠の秘密兵器になってしまいそうです。
ところであなたの長所はなんですか?
人にやさしい、集中力がある、話が面白い、笑顔が明るい、英語が話せる。
わりとよく聞く長所を並べてみましたが、これらが自他ともに認めるものであれば「持って生まれた才能」だと信じてOKです。自分だけそう思っているのではなく、友人や知人、職場の同僚、はじめて会った人にもそう言われるなら間違いないでしょう。活動する分野を大きく間違わなければ、その長所だけでしっかり活躍できます。
もうひとつ質問しますね。
自分で気づいていない長所はあると思いますか?
不思議な問いにも聞こえますよね。子どもならともかく20年とか30年以上とかそれなりに長く生きてきて自分で気づいていない長所などあるものなのかと。実は知られざる長所はあります。誰にだってあるのです。
自己分析を行うときに使われる「ジョハリの窓」でいうところの「盲点の窓」と「未知の窓」です。「盲点の窓」=自分は気づいていないけどまわりが気づいていること、「未知の窓」=自分もまわりも気づいていないこと。この2つの窓にフォーカスすることで新しい長所の発掘に近づけます。
まだ気づいていない長所は行動によって発掘できる
日本人の接客ってものすごく親切丁寧ですよね。でも実際にやっている店員さんからすると当たり前のことをしているだけ、他のお店の人もみんなそうしている、決して特別なことではないと思っているはずです。ところが初来日の外国人観光客からしてみれば「ナンテスバラシイセッキャク!」という感動の大発見で、言われてはじめてそうなのかと気づかされたりします。
ずっと小説を書いていて、でも自信がなくて誰にも読ませたことがなくて。そんな隠れ小説家が道端に原稿を落としてしまい、偶然通りかかった大手出版社のスタッフが原稿を拾って、なんとなく読んでみたらメチャクチャ面白くて。なんやかんやで本人と連絡が取れ、すぐに出版が決まって、300万部の大ベストセラーで本屋大賞に。
と、まあマンガみたいな話ですが、あり得なくもないです。
あとゴルフを一度もやったことがない人にクラブを握らせて100発100中でナイスショットされようものなら「これが才能ってやつか!」と震えるに違いありません。
(1)行ったことのない場所に行ってみる
(2)会ったことのない人に会ってみる
(3)やったことのないことをやってみる
成功者のお言葉集を紐解くととにもかくにも「行動だ!」と書かれていますが、本当にその通りです。
盲点の窓も未知の窓も(1)~(3)の行動によって、自分が気づいていない未知の長所を発掘できます。また新しい長所に気づいたその日から生まれ変わったかのように人生が好転します。
まわりにいろんなことを言う人がいると思いますが、本人も知らない長所を教えてくれる人とはきっといい関係が築けます。お互いに独身の男女なら結婚するのがおすすめです。
強みを知りたければ「頼む、褒めてくれ」と頭を下げる
と、ここまで個人の例を出してきましたが、会社の場合はどうすればいいのでしょうか?
デスクの上で「うーむ」と考えていてもなにも起こりません。数名が集まってのミーティングも同様。会社の弱点からはじまって誰かの悪口へと破滅展開するだけです。
でなければコンサルタントと契約する、畑違いの人材を投入する、視察や研修に出ていく、異業種に参入するなどなど。どれもムダなお金と時間を使うだけのような気がします。
そんなことをする前に、まずはお客さんの声に耳を傾けましょう。
つまり「答えは顧客が知っている」と。よく聞く話です。
よく聞く話は恒久的に正しいと言えます。ただお客さんの意見って基本ダメ出しの辛口です。あれもダメこれもダメ。あまりもダメダメ言われると耳をふさぎたくなります。もちろん重大な欠点は改善しなければなりませんが、細かいところに労力を割くほどみなさんヒマではないはずです。
が、そういう山のようなダメ出しの中にごく微量の金言が隠れていたりします。が、難しいことに見落としの聞き落としでなにも得られないのが普通です。
であればストレートに聞いてみましょう。
「ウチの強みってなんだと思いますか?」と。
褒めてくれと言っているようなものなので気恥ずかしいかもしれませんが、羞恥心を太平洋やインド洋に捨てたつもりで聞いちゃってください。
100に1つ、1%ぐらいの確率で会社の誰もが気づいていない強みを指摘してくれます。そのときこそお客様が神様に見える瞬間です。