2024
06.28
習慣はなぜ変えられないのか?

習慣はなぜ変えられないのか?

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人生を変えるためにはなにか大きな改革をしなきゃ。と、思っている人が多いのではないでしょうか。でもアレコレと考えているうちに今日が終わって明日がきて、気づけば1週間が過ぎ、1ヵ月が過ぎ、なにも変わらないまま1年が終わってしまっているとか。その足かせになっているのが毎日の習慣です。

健康で文化的な生活は習慣の繰り返しでできている

ところで朝起きてから夜眠りにつくまでどのように過ごしていますか?

休日は例外としてほぼ毎日同じことの繰り返しだと思います。朝起きてしばらくスマホをいじり、顔を洗って歯を磨き、髪をセットしてから朝食を済ませ、出かける5分前にはパジャマからスーツに着替えるというお決まりのモーニングルーティーンがあるはずです。女性ならメイクの時間も加わることでしょう。

これが習慣です。

習慣のいいところは無意識に行動できることですよね。特に朝は時間との戦いなのでオートマティックにコトを進めなければ会社に遅刻してしまいます。

で、朝の1分1秒を削るのに役立つのが時短アイテムの数々です。

たとえば朝食はシリアルと決めている方もいると思います。毎朝なにを食べるか考えなくてもいいし、すぐに用意できるし、おまけに栄養価も高いと。まさに1石3鳥で効率よく朝食をとることができます。

いつもの駅、いつもの電車、いつものコンビニ、いつのもオフィス、いつものデスク。

たぶんランチタイムの選択肢も2~3パターンあればいい方じゃないでしょうか。

いつもの駅、いつもの電車、いつものコンビニ、いつもの自宅、いつものソファ。

と、現代人の健康で文化的な生活は習慣の繰り返しで構成されています。

「いつものやつ」が一番いいというよくわからない理屈

モーニングルーティーンをもう一度思い出してみましょう。

いつもの歯磨き、いつもの洗顔料、いつものシェービングフォーム、いつものワックス。

洗面台の鏡の前だけでも毎日の習慣に欠かせない4アイテムが並んでいます。これらは時短化とは違う理由で買っているものです。

立ち寄ったドラッグストアでもっと安い新商品を見つけたとしてもなかなか変えようとはしません。なぜなら「いつものやつ」が一番いいからです。というが男性の考え方で、女性はより新しいもの、より安いもの、より自分に合うものを求める傾向があります。

とはいえアイテムを変えると習慣に歪みが出てしまうため、短くても2ヵ月から半年くらいは使い続けるのではないでしょうか。

最近はAmazonや楽天でも定期購入に対応している商品が増えてきました。どうせ毎日使うのだから定期購入しておけば注文の手間を省けるし、料金も安くなると。あと買い忘れの心配がなくなるというのは忙しい人にとって大きな魅力だと思います。

いつものやつは妄信に近い状態で使い続けるため、変えることに対してなんだかよくわからない抵抗感があります。

スポーツでいえばゴルフのスイングがそうなのかもしれません。

あくまでも自分の中での実績と安心感。もっといろいろ試してみる価値があるのはわかっているけど、変えられない、変えたくない、いつもの自分のスイングでいいやと。伸び悩んでいるアマチュアゴルファーのみなさんはおそらくベストチョイスではない習慣に囚われているはずです。

大きく変えるのが無理なら確実にできる小さな習慣を

では、身にしみついた習慣を変えるとすればどんなタイミングなのでしょうか。

きっかけになりやすいのがライフイベントです。就職とか結婚とか出産とか。社会人になれば時間と身だしなみに気を遣い、結婚したら夫婦の共同生活がはじまり、子どもが生まれたら子ども中心の生活になります。変えざるを得ないという話ですよね。

次に考えられるのが自己啓発です。禁煙するためにジョギングをはじめる、ランチ代を節約するためにお弁当をつくる、休日を寝て過ごさないために登山を趣味にする。このままじゃダメだと思って重い腰を上げるやつです。

友だちから「その習慣やめた方がいいよ」と言われても、よしやめようとはなりません。たとえば「もっと早起きして朝活しなきゃダメだよ」と説教されたところで行動に移さないのは、そうすべきなことをよくわかっているからです。

勉強しなさい、片付けなさい、アレしなさい、コレしなさい。

うるさいだけです。

なにをどう言われようとも誰かのダメ出しやアドバイスは習慣につながりません。

ただ先ほどの自己啓発で例を出したように、健康やお金に不安を感じたときはあれだけ重かった腰をヒョイと上げるようになります。あまり考えたくないですが、悪い人に騙される場合もこのタイミングです。

ここ数年で筋トレと投資、2つの習慣を身に付けた人は多いと思います。

筋トレなら筋トレのための食事、時間管理、情報収集と生活がガラッと変わるはずです。投資も金銭感覚や働き方を考えるなど人生設計を見直すきっかけになりそうです。

従来のワークライフバランス的な考え方だと仕事と趣味の2軸だけを見ていたような気がします。よりよい仕事に自分に合う趣味。理想は理想ですがなんか重くないですか?

ということで無理なく毎日できるような習慣を生活に取り込んでみましょう。1時間早く起きるのが難しいなら、30分前とか15分前とかちょっとだけ変えてみるだけでも立派な新習慣です。

人生は日々の生活の繰り返し。その小さな習慣がこれまでの人生を変えてくれるのかもしれません。