2022
06.09
堅苦しい文章をポップに変える「カタカナびらき」とは?

堅苦しい文章をポップに変える「カタカナびらき」とは?

WRITING

読みやすい記事制作に必要な要素はたくさんありますが、今回のテーマはカタカナです。ひらがなもカタカナも漢字も自由に組み合わせて使える日本語。これらを意図して使い分けないと読む気にならない堅苦しい記事になりがちです。以下、よりポップで明るい印象の記事に変えるための手法「カタカナびらき」について説明します。

漢字離れが進んでいるのなら漢字を減らしてしまおう

外国の方には「クールだ!」と人気の漢字ですが、わたしたち日本人は逆に漢字離れが進んでいます。書けない&読めない理由は学力の低下でもなんでもなく、キーボードのタイピングに慣れてしまったため、漢字を覚えなければならない必要性が感じられなくなったからです。

さらにスマホでの読み書きが増えたことで、より直感的に伝えようとした結果、漢字に頼らない文章表現にシフトしていったのかと。(笑)→ ^^/ → ww のようにタップ操作の数も減ってきました。

とはいえ企業やお店が発信するような記事に絵文字を多用するわけにはいかず、やはり漢字で書くべきところは漢字を使うしかありません。問題はまじめに書き過ぎて漢字だらけになってしまった記事ですが、手軽にできる処理方法として「カタカナびらき」をおすすめします。

麻婆豆腐 → マーボー豆腐

丸美屋さんの商品パッケージや中華料理店のメニューでは「麻婆豆腐」を採用していますが、文字数の多い原稿の中では「マーボー豆腐」の方が目につきやすくなります。四字熟語っぽい重厚感をなくすことで漢字ストレスが減ると言ってもいいでしょう。

このことを意識しながら漢字をカタカナに変えていけばOKです。次にカタカナ変換した方がいい例、そして「漢字をひらく」のとなにが違うのかについても説明していきます。

「漢字 → ひらがな → カタカナ」循環から最適解を探す

変換するかどうかのポイントは変換機能を使わずにその漢字が書けるかどうかです。漢字を手書きする場合、書き慣れている自分の名前や住所以外は一度頭の中でイメージすることになります。そして難しい漢字ほどストレスが大きくカロリーも消費します。

藪医者 → ヤブ医者
元気溌剌 → 元気ハツラツ
艶々 → ツヤツヤ
嘘 → ウソ
麻雀 → マージャン

書き手のストレスは読み手にも伝わります。伝えるべきは個々の単語ではなく内容なので、余計なことで頭を使わせないようにしましょう。

簡単 → カンタン
無駄 → ムダ
煙草 → タバコ
泥棒 → ドロボー
卵 → タマゴ

これらの漢字は普通に読めると思います。書くのも問題なさそうですが、漢字多めの原稿ではカタカナに変えた方が効果的です。と、このあたりで「ひらがなでもいいのでは?」と気づいた方のためにひとつ説明を加えるなら、ひらがなの中にひらがなが埋もれないようにするための手段が「カタカナびらき」です。

わりと簡単ですよね → わりとかんたんですよね → わりとカンタンですよね
とても無駄なことですが → とてもむだなことですが → とてもムダなことですが
卵をひとつください → たまごをひとつください → タマゴをひとつください

実際には上記のような変換をしながら最適解を探しています。探した結果、漢字にもどすこともよくあるので一方通行にならないように注意しましょう。

漢字もひらがなも、そしてカタカナを使うのも全部正解です。言葉としては正しくても読みやすいかどうかはまた別の話になります。とりあえず最後まで書いてみて「なんか堅苦しいな」と思ったときに試してみてください。