2022
04.21
インタビューされる方も真剣勝負、デキる社長の取材準備とは?

インタビューされる方も真剣勝負、デキる社長の取材準備とは?

WRITING

取材を受ける側の準備について考えたことがあるでしょうか?ただ聞かれたことにこたえていればいいと、そんな風に思っていないでしょうか?実際にはこれが現実でノープランのまま取材の席につく人がほとんどだったりします。そこで今回は短時間で効率よく取材を受けるための準備についてアレコレと説明します。

重要な「いつ?」は年表でまとめておくと話が早い

経営者の方は基本的に数字に強いわけですが、それはお金の話であって「いつ?」の数字はなかなか出てこないのが実情です。

あれはいつだっけ?
確か10年前くらいかな。
あとで調べて送るね。

このパターンは本当に多いです。

そんなときに役立つのが会社案内。沿革として年表が掲載されていれば創業年から現在に至るまで丸わかりです。同じ内容がホームページにも載っているとライターとしては事前に把握できるため、一応の確認だけで話を先に進められます。

創業以外の主なものは工場移転、事業開始、サービス開始、社屋完成、子会社化とかでしょうか。

会社の年表を無事クリアしたとしても、社長本人の「いつ・どこで・なにを」は10人中8~9人くらいがうる覚えです。経歴のすべてが頭に入っているとはこちらも思っていませんが、「あの日、あのとき、あの場所で」的なターニングポイントになった年くらいはスッと出てきてほしいところです。

履歴書があると大助かりなんですが、さすがに用意してくださいとは言えないため、当日までに思い出すか調べておくのが無難です。せっかくのエピソードがモヤッとならないようにしましょう。

社是がなければ個人の主張をひとつ仕込んでおく

これというテーマを絞った取材もあれば、とりあえず経営者にお話を聞くというざっくり取材も少なくありません。出たとこ勝負みたいなものです。

そんなときに目を向けたくなるのが社是。社長室の壁に貼ってあったりしますよね。事業内容の話が一段落したら必ず触れますし、触れないわけにもいきません。ところが大事な社是も2代目、3代目の社長さんには引き継がれていないという思わぬ事態に遭遇することは多々あります。「あれは親父が考えたやつだから」のひとことで終わってしまうのです。

社是が無理なら個人の主張を聞くしかありません。

主張、ポリシー、こだわり、座右の銘、一家言、モットー。

言い方はなんでもいいんですが、どれかひとつあると話を広げることができます。逆にないってことはないと思うのですが「ない」と言われたら諦めるか、こちらから提案します。

「人間万事塞翁が馬なんてどうでしょうか?」と。

企業のトップという立場において主張はとてもわかりやすいPRです。タイトルや見出しにも使いやすいです。取材慣れしている方ならお決まりのフレーズが出てくるはずですが、はじめて取材を受ける場合はこれを機に考えをまとめておくことをおすすめします。他と被りそうにないユニークな主張であれば好都合です。

撮影準備できていますか?写真は背景で印象がガラリと変わる

取材といえば最後に待っているのが写真撮影です。お顔が出るので身だしなみを整えていただくのは当然ですが、服装についてもチェックを入れておきましょう。

おそらくほとんどの方はスーツ一択かと。ただ工場メインの会社なら作業着もアリです。作業着だと胸に社名が入っていたりするので、見栄えがよかったりします。どっちの場合でも特に悩むことではないと思います。

ここでひとつ考えていただきたいのは「どこで撮るか」です。

社長室や会議室はよくご存知のとおり殺風景です。主役がバッチリ写っていれば場所がどこであろうとどうでもよさそうなことですが、普通過ぎて面白味に欠ける写真、インタビュー記事でこれでもかというほどよく目にする写真になってしまいます。

とかなんとか考えながら移動も(お互いに)面倒くさいので、社長室や会議室で撮っちゃったりするわけですが、できれば写真を見た人が「おっ!」と思えるように場所も選びたいです。

意外とおすすめなのが事務所のど真ん中です。実際に仕事をしている社員さんたちを背景にして撮影すると背負っているものが見えて人間味がプラスされます。後ろの社員さんたちとそれなりに距離を取ることができればしっかりボケて職場っぽい背景をつくれます。

一例としてスーパーを経営されている方なら「売り場に行きましょう!」という感じです。

そのほか屋上、庭先、階段、駐車場とかいろいろありますが天候も考慮しなければいけないのでケースバイケースでしょうか。

逆にここで撮りたいという場所が決まっているときは、写っちゃいけないものだけ除けておいてください。